50代の強制断捨離「したかったわけじゃないんだけど!」

サラリーマンの妻として結婚30年。
半世紀を生きてきて、そろそろ余生を・・・なんて考えていたら、いきなり家も夫も子供もいなくなってしまいました!
あれ?こんな人生想定外!
「もっと若ければ」と思いながらも、おばさん生きていかなくちゃ。いや、生きていかなくてもいいのか?と葛藤しながら、それでもお腹がすくからよく食べる。
よくわからないけど生きています!

むすめよ、さようなら

家を出てからの生活も何とか2年を過ぎた----。




子供の頃からずっとずっと

「私はずっと結婚なんかしないと思うよ」
と娘は言っていた。


娘はいつも私と一緒にいてくれた。

ものつくりの好きな娘と

いつか一緒にお店をやろうね、と

夢を話すことが、私の一時の幸せで、支えでもあった。


アスペルの父親と

自立にアップアップしている頼りない母親。


激動の人生に一番苦しんだのは

もしかしたら娘かもしれない。


兄弟姉妹がいれば、少しは分け合えた苦しみも

ひとりっこの彼女は、自分の中に押し込んで耐えたのだろう。


周りの同級生たちが

のん気に大学生活を楽しんでいるのを見ながら

生きるために、彼女も一生懸命働いてくれた。


きっとたくさんのことを学んだろう。


バイト先でいろいろな人とも出会って、

生きていくことの厳しさと哀しさも知ってしまったのだろう。


二十歳前の彼女に酷なことをしてしまったのかもしれない。


でも、それだからこそ

彼女はとてもきれいになった。

魅力的な女性になったのかもしれない。


そんな試練も彼女の人生だったのかもしれない。


ある日、、、

「私、彼と暮らすことにしたから、この家を出ていくから」

と娘は私に言った。