50代の強制断捨離「したかったわけじゃないんだけど!」

サラリーマンの妻として結婚30年。
半世紀を生きてきて、そろそろ余生を・・・なんて考えていたら、いきなり家も夫も子供もいなくなってしまいました!
あれ?こんな人生想定外!
「もっと若ければ」と思いながらも、おばさん生きていかなくちゃ。いや、生きていかなくてもいいのか?と葛藤しながら、それでもお腹がすくからよく食べる。
よくわからないけど生きています!

母親が施設へ入った日

21歳で大手証券マンと結婚して
50歳で
「これからは一人で生きていってちょうだい」
と、
慰謝料も何もなく放り出されるまで
ある意味安穏と暮らしてしまった私が
本当に独りになって1年が過ぎた。


親は生きているが
私の顔も名前もわからない認知症の母親と
ヨレヨレで子供を必死に頼りにしている父親が
借金をかかえて実家に帰ってきた弟と共に
離れた場所で暮らしている。


今日、その母親が施設に入った。
自宅での介護は限界なのだと言う。


昨日、私は母に会いに行った。
最初ほとんど表情のなかった母が、一緒に過ごすうち
生き生きとしていくのがわかった。


「嬉しいね~」


母は笑ってそう言った。


「もう何もわからないから」


と言われたけど


「嬉しいね」と母は言った。


あんなに父のそばを離れたくないと言っていたのに。


今、淋しがっていませんように。


本当に何も感じなくなっていてくれた方がいい、
と思った。


いろんなことが無性に悲しくて仕方がない。


明日は元気が出ますように。